五十歳を過ぎた頃から、健康維持のために歩く事を一層意識する様になり、昼食後の散歩が日課になった。
勤務先が大阪の八尾に有った頃は、会社の周りの少しでも緑がある所を選び歩いた。ここ大泉では、何処を歩いても緑一杯。昼食後、先ず北に向かって田んぼの畦道を登る。北には、八ヶ岳の三つ頭、赤岳が見える。西南に曲って進むと林の中に入る。
秋には、キノコが歓迎してくれる。ビニール袋を持参の散歩となる。林を出た処で、甲斐駒ヶ岳の荘厳な姿が出迎えてくれる。
素晴しい処に引越しをしてきた事を実感する。野菜畑を見ながら、川沿いを南下すると富士山が出迎えてくれる。精神的な充実感に浸りながらの散歩となる。
昼休み終了時間を気にしながらＵターンすると、今度は洒落たログハウスの家並みの背後に、再び八ヶ岳の全容が姿を現す。
この辺りを流れる農業用水は柄杓ですくって飲めそうな透き通った水だ。また、大泉にやって来て稲も、黄金色に紅葉する事を実感した。米が美味しいのは当然かもしれない。大阪では味わえない楽しみがここ大泉にはある。 （池側 隆博）
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