くらし

9月5日から「木村二郎回顧展」

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デザイナーアーティストとして活躍し、二〇〇四年に他界した木村二郎氏の没後五年目を迎え、二郎氏が手掛けた古民家具や八ヶ岳周辺での足跡などを広く紹介しようと、九月五日〜十一月三十日まで開かれる「+Re_JIRO〜インテリアデザイナー木村二郎回顧展〜」の準備が進んでいる。

メイン会場は、須玉町下津金の須玉歴史資料館で、二郎氏が制作した家具や椅子、オブジェなどの作品を展示するほか、高根のギャラリートラックスと長坂の峠のギャラリーぶらりでも、企画展を同時開催する計画。

二郎氏は、一九九八年に高根町五町田の祥雲寺境内にある旧保育園を改装し、ギャラリートラックスとして、斬新な手法による空間をプロデュースする。その一方で、農具や民具の機能美に魅せられ、廃屋から出る古い材木や農具を使い、テーブルや椅子、家具などに仕上げて現代に甦らせ、各方面のデザイナーを常に刺激し続けてきた。

今回の回顧展は、二郎氏を知らない世代の若者が、作品を一目見ようと八ヶ岳に訪れていることから、没後五年をきっかけに、二郎氏が歩んできた足跡を広く紹介しようと、今年の春から準備が進められてきたもので、期間中は企画展をはじめ、トークショー、ハーモニカライブなどを開催する。また、八ヶ岳での足跡を巡ることができるマップ付のクリアファイルや記念冊子の制作も進められている。

二郎氏と二十年来の友人で、今回の回顧展ではロゴデザインを制作し、トークショーで二郎氏を語ることにしているグラフィックデザイナーの角田純さん(写真)は、「自由な生き方をしているようにみえて、尊敬できたし、反骨精神が強い人。実際にそういう生活をしていて憧れた」と振り返り、「彼の家具は、(古い材木を)再構築して、新しいものを作っていたので、(ロゴデザインは)大昔の手作りの書体をもう一度構築した。また、十字マークは、二郎さんがクロスマークとして好んで使っていたものを合体させた」と話す。

角田さんは、今回のトークショーで、二郎氏の親友として参加し、二郎氏を知らない世代の人や知る人に、多くのメッセージを伝えたい意向でいる。

トークショーは、九月六日の午後一時半開場で、会場は須玉歴史資料館。出演者は、角田純さんをはじめ、映像作家のアンダース・エドストロームさん、アーチスト・プロデューサーの豊嶋秀樹さんを迎える。
定員は八十人で要予約。参加費は八百円。申込みはFAX0551-20-7105で、問い合わせは電話0551-20-7100まで。