くらし

当時を伝えるプラチナ・プリントの魅力

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一月二十二日に、高根町清里の清里フォトアートミュージアムで、細江英公館長による「プラチナ・プリントの魅力を語る」と題した講座が開かれた。

この講座は、現在行われている「プラチナ・プリント│光の名残り」(一月二十三日終了)を通して、プラチナ・プリントの素晴らしさを紹介しようと開かれたもの。

細江館長は、「プラチナと金は、保存性が高い。永遠に残すという人類の欲望に応えるのはプラチナ・プリントでしょう」と話し始め、展示会場へと移動。

プラチナ・プリントの発明者ウイリアム・ウィルス氏(1841年〜1923年)の作品や当時の写真の表現方法として「シャープに写すのではなく、柔らかい描写のレンズが好まれた」という話しや、デジタル写真が主流になっている現在、「そのデータがどこまで残るのか。かつてのテープレコーダーやビデオもそう、システムが変わると全部ダメになる」と、写真を永久に残す大切さを紹介した。

また、細江館長が三島由紀夫氏を撮影した作品「薔薇刑」(昭和三十八年)の中からプラチナ・プリントにした作品を前に、「当時の三島さんはスーパースターで、無名な私に言葉があった」と出会いを語り、その後、一年半にわたって撮影が続いた秘話も紹介した。

同ミュージアムでは、保存性の高いプラチナ・ブリンとの技法を広く伝えようと、三月二十六、二十七日に「プラチナ・プリントワークショップ」を予定しており、現在参加者の募集を行っている。

問い合わせは電話48-5599まで。