できごと

福島の被災者家族が清里へ一時避難

東北地方太平洋沖地震の被災者を支援しようと、高根町清里の財団法人キープ協会では、3月21日から、福島県郡山市と須賀川市で避難生活を送っていたいわき市在住の家族9世帯43人を、キープ自然学校で受け入れている。

同協会では、地震発生の3日後から、アウトドア用の寝袋やガスストーブなどを被災地に送る支援活動に協力していたが、今回、「あんしんの森プロジェクト」を立ち上げ、4月7日まで、被災者家族を受け入れることになった。

環境教育事業部の増田直広部長は、「現地での支援もあれば、ここでできる支援もあるはず。短期的な受け入れですが、被災者の方たちに今後のことを考える時間を提供し、一つのステップになれば」と語る。

同協会では、福島県の新聞を取り寄せて、情報提供をしているほか、毎日、キープ自然学校のスタッフと被災者家族がコミュニケーションを図る茶話会の時間を設けている。

また、今回のプロジェクトの運営は賛同者からの募金で賄っており、被災者家族が使う物資は寄付を募った。福島県から清里までは、山梨交通株式会社がバスを無償提供したほか、NTTの協力で電話やインターネットを使用できるという。

3月25日現在、被災者家族は落ち着きを取り戻し、具体的に今後の生活を前向きに考えられるようになっており、子供たちは新しい環境に慣れて、遊びの中で笑顔が見られるようになっているという。

増田さんは、「今、全国各地で何ができるかを考えて、行動を起こそうとしている人たちがいる。今回のプロジェクトは、その中の一つの支援の形だと思う。民間団体として自分たちなりに何ができるのかを考えるきっかけになったし、アクションを起こすことの必要性を感じた」と話しており、ブログあんしんの森プロジェクトで最新情報を発信している。問い合わせは☎20-7701まで。