できごと

市政報告会で、甲陵中が「種蒔く人」上演

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六月三十日に閉会した六月定例市議会について、地域委員会などに報告する「北杜市定例市政報告会」が、七月十三日、高根町の高根ふれあい交流ホールで開催された。

六月定例市議会には、一般会計に三億九五五六万円を追加し、総額二七四億六三六七万円とする案や承認や条例など、四十案件を提案し、承認されている。

市政報告に立った白倉政司市長は、東日本大震災後の福島原発事故に触れ、「依然として終息の見通しが立たず、放射能汚染の拡大が懸念される。情報を正しく理解し、落ち着いた行動に努めて欲しい」と呼びかけた。

定例市議会の主な事業として、子育て支援事業として進めている「ファミリー・サポートセンター事業」を定着させるため、補助制度を始めたことや、長坂町の北杜サイト太陽光発電所南側で、NTTファシリティーズが新たな実験施設を建設することを発表したとし、小学校に設置したメガソーラーも含め、「太陽光のトップランナーとして頑張りたい」と語った。

このほか、明野町永井原地区の「大規模野菜生産団地」で建設が進められている株式会社村上農園の操業開始が、十月から始まり、地元雇用も期待できることを紹介。

また、耕作放棄地の解消を図るため、「畑の利活用を検討したい」と語った。

続いて行われた公演会は、市立甲陵中学校二年生による演劇「種蒔く人 浅川巧」が上演された。

今年は浅川巧生誕百二十年という記念の年にあたり、六月四日に開かれた「浅川伯教・巧兄弟を偲ぶ会」でも、同中の生徒が「種蒔く人」を上演している。

この演劇は、五つの構成で、巧の兄の伯教との白磁収集の様子、巧の幼少時代を兄の伯教と姉の栄がそれぞれ紹介した。また、柳宗悦との交流と時代背景、昭和六年に巧が急逝し、多くの人に巧の死が、深い悲しみを与えたことなどが伝えられ、惜しみない拍手が会場を埋め尽くした。