八ヶ岳自然散策

大泉の水害追悼碑

今年も梅雨末期の七月「いまだ経験のない降雨」が九州地方の各地に大きな被害をもたらしました。北杜市をはじめ峡北地域でも過去に大きな自然災害がありました。

明治以降では、明治三十一年九月の台風により、大泉村谷戸地区を襲った八ヶ岳の山腹崩壊で、死者五十七名、家屋の全壊七十二戸の被害を出しています。明治四十三年八月にも山梨県全域で大きな被害がありました。

戦争中の昭和十八年九月に小荒間村で、三分一湧水を埋める山津波があり死者も出ました。昭和三十四年八月には、台風七号の直撃により武川村で死者・行方不明二十三名、家屋の全壊百二十八戸、白州町で死者・行方不明四名の被害が出ました。

「災害は忘れたころにやってくる」を教訓に備えを怠らぬようにしたいものです。写真は大泉町谷戸の明治三十一年の水害追悼碑『嗚呼地水還身』。

(文・写真吉柳俊孝)