八ヶ岳自然散策

スミレ

スミレと言う名前の語源は、大工さんが使う「墨入れ」から来ていると言われています。 定かでは無いそうですが、確かに花の形は似ていると思います。

日本のスミレの代表は、濃い紫色の花にへら形の葉を持ったスミレ「マンジュリカ」と全国で良く見かけるのが薄紫色の花にハート形の葉のタチツボ系のスミレでしょう。

芭蕉の句で「山路来て なにやらゆかし 菫草」と詠まれたのはタチツボスミレだそうです。早春に麓を散策していて、スミレにふと出会うとこの愛らしい姿に感動します。

八ヶ岳南麓では、三月下旬のスミレはエゾアオイスミレやマルバスミレ等に始まり、スミレの女王である大きく美しいサクラスミレは、五月中旬頃から咲き出します(写真)。

その間にも、花の色、葉の形が種々のスミレが多くあり、同定に悩むのも観察の楽しみでもあります。