くらし

清里ミーティング開催、30年の歩みを振り返る

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公益社団法人日本環境教育フォーラムが主催する「清里ミーティング2016」が、11月5日〜7日、高根町の公益財団法人キープ協会で開催された。環境教育を実践する個人や団体の約220人が参加し、活動紹介やワークショップなどを通して交流を深めた。

この清里ミーティングは、参加者同士のネットワークの構築と環境教育の再認識、新たな活動へのきっかけづくりを目的に開催しているもので、環境教育に取り組む市民団体や企業、行政、研究者などが参加したほか、韓国から約20人が参加した。

今年は30回目の節目を迎えたことから、韓国と中国、スウェーデンからゲストを招き、諸外国と日本の環境教育を比較しながら、30年間の活動を振り返り、未来の環境教育について熱い議論を交わしていた。

また、最終日の7日には、会期中に参加者が自由に企画する「当日募集ワークショップ」が開かれ、「学校と環境教育をつなぐには」、「森カフェ焚き火でリンゴジャムづくり」、「里山資源の活用」といった13のワークショップが開講した。

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「環境教育をとことんかんたんにするワークショップ」には、約10人が参加。環境教育を難しく考えず、身近に感じて欲しいと、「環境教育を知らない人にも分かりやすく説明するには?」という問いを切り口に議論を進めた。

参加者からは、「自分の周りのつながりを分かりやすく解説すること」、「全人類、全生物が共に生きていることを学び、気付くこと」、「自分と自然をつなげること」などの意見があがり、身近なところから気軽に環境教育を実行するきっかけづくりとなった。

同ワークショップに参加した岩手大学農学部4年の長内香純さん(21)は、「いろいろな人の話を聞いて勉強になった。難しく考え過ぎず、まずは自分ができることから考えて取り組んでいこうと思った」と話し、福井県南越前町の地域おこし協力隊として活動する中谷翔さん(27)は、「環境教育に対する多くの人の視点に触れることができ、自分の活動を顧みる良い機会になった」と振り返った。

公益社団法人日本環境教育フォーラムの川嶋直理事長は、「若い世代と長年環境教育に携わってきた人々が真剣に話し合う良い機会となっている。今後も企業や行政、市民団体など、多分野の連携を強化していきたい」と語っている。

◎北杜市の情報は八ヶ岳ジャーナルまで