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8月22日、明野町浅尾天王原地区の「上原(かみはら)遺跡」で、平成27年度調査の見学会が開催された。
今年の調査は、天王原地区南側の1万4000平方㍍を調査区として、5月の中旬から取り組んでいるもので、平安時代の住居跡33軒を中心に、発掘調査を行っている。
当日の見学会には、約40人が参加し、調査区を巡りながら、北壁にかまどを持つ9世紀前半頃の住居跡や「目(さかん)」の墨書土器が見つかった住居跡などを見学し、実際に発見された20点ほどの土器に注目が集まっていた。
今回発見されたのは、須恵器(すえき)や土師器(はじき)、滑石(かっせき)製の紡錘(ぼうすい)車、鉄製のやじりなどで、役人の位を示す四等官の一つで、守(かみ)・介(すけ)・掾(じょう)に続く四番目の「目(さかん)」と書かれた墨書土器が3軒の住居跡から確認されたという。
上原遺跡は、平成25年の調査で馬具が出土したことから、小笠原牧との関連性が注目されていたが、同墨書土器などが出土したことから、今回の調査で見つかった住居跡についても、牧の運営に関わっていた人々の集落だったのではないかと考えられている。
この遺跡は、県営土地改良事業に先立って、平成24年から継続して発掘調査を行っているもので、これまでに発見された住居跡は、縄文時代が60軒、平安時代が100軒ほどにのぼるといい、今後は上流部での発掘調査を進めることにしている。
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