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北杜市考古資料館と長野県富士見町の井戸尻考古館、原村の八ヶ岳美術館の3館で、共同企画展「山麓〝火〟story(ヒストリー)」が始まった。5回目を数えた今回は、食事の煮炊きや照明、祭祀などに利用されていた「火」を共通のテーマに、各館が独自の切り口で縄文人の生活や精神世界に迫っている。
北杜市考古資料館では、「縄文祭祀と火」をテーマに、祭祀行為に使われていたと考えられる「釣手土器」をはじめ、炉に敷き詰められていた土器、焼獣骨など、市内の11遺跡から出土した約40点を展示。
石囲炉(いしがこいろ)での儀礼行為と住居廃絶の関係、豊かな実りを願って行われた動物儀礼と火の関わりなどについて考察し、その内容を写真や文章にして展示パネルで紹介している。
同資料館の長谷川誠学芸員は、「火は消滅の力を持つとともに、物体を変化させて新たなものを生み出す力も持つと考えられていた」、「各館が独自の視点で縄文文化に欠かせない火を紹介しているのでまわってみてほしい」と話している。
同企画展に合わせ、3館ではスタンプラリーを行っており、全て集めるとオリジナルの缶バッジがもらえる。11月23日まで開催。問い合わせは☎20・5505まで。