置き忘れられた 森の女神の首飾り‼

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秋の明るい林縁の散策路、笹の茎に垂れ下がるように薄紫色に輝く花のかたまりを見つけることができます。

まさに森の女神が置き忘れていった首飾りのようであり、宝石を見つけたような感動を覚えます。

ホソバノツルリンドウ属のホソバノツルリンドウです。ツルリンドウとは属を異(け)にする日本では一属一種の大変貴重な植物です。

タコ糸のように細い茎で笹や近くの草木に絡みついていますが、花が咲かないと見つけられません。

つる性ですが、他の植物と光奪取戦をすることをせず、葉による光合成量も少ないので、ほかの植物から有機物や菌を得て生活している、いわゆる「半従属栄養植物」です。

林縁や道路脇法面に生育する個体は草の刈払いにより生育を脅かされ、絶滅の危機に迫られています。いつまでも森の女神がネックレスやブレスレットにできるように咲き続けて欲しいです。

(文・写真 井沢武二)

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