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ぐっすり眠った爽やかな目覚め。カーテンを開けると朝陽を浴びた妙義山が、窓いっぱいに鎮座し、一瞬、外国かと思うほどのワイルドな景観でした。
前日トライした、垂直のクサリ場(岩峰・大の字)は、白く輝いて見えました。「凄い処に登った」と感動していると、初恋の甘酸っぱい記憶が甦ってきました。
教育大学の三回生の「初恋の君」は、「お岳の魅力」を、熱く語っていました。
袖触れあう事も無い片思いで終りましたが、もしかして、彼の語る「お岳」に恋をしたのではと、懐かしく思い出されました。
人生は、不思議です。夢を持ち続けると、チャンスは必ず巡ってきます。後期高齢者のレッテルをいただき、足が…、肩が…と五体不満足なれども、山に登ると、気持ちは少女のように無邪気になります。
これからも、自分を信じ、仲間を信じて、残りの青春を静かに、熱く、燃やし続けたい。楽しいことの引き出しにいっぱいためよう。
(馬々)