徒歩徒歩

北アルプス涸沢

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昨年、最後の山行は、岩登り・鎖登り降りの連続、奇岩・妙義山であった。早く春が来て、新緑の野山を歩きたいものだ。昨年のハイライトは、紅葉は五段染め…。山歩きをしていた学生時代、北アルプス涸沢の紅葉は三段・五段と色が変わり染まって行き、素晴らしいものと聞いて、一度は観て見たいものと願っていた。

就職し脱サラして、農民になり、秋に山に行く事など一生出来ないと思っていた。そのチャンスが巡ってきた。三十三年振りの「涸沢は紅葉真っ盛り」で、空の青さ、赤・真紅・黄色の紅葉と這い松の緑、岩の白、茶色が、陽に照らされて、輝く様は、夢の様に美しく、すれ違う人々全てが「幸せな笑顔」に満ちていた。

翌日は、雲ひとつ無く風もない快晴。メインザックは小屋にデポして「北穂高岳」に登った。時には「鎖にしがみ付き」一歩一歩岩ゴロを登り、三一〇九メートルの山頂に立った。

直近の槍をはじめ、久々に見る「北アルプス」の山々、遠くには「我が暮らしの場八ケ岳」、南アルプス、富士山、三六〇度の素晴らしい眺めだった。 (日野春陽子)