できごと

手で描く鮮やかな世界紹介

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筆を使わずに、直接手に絵の具を付け、指先や手のひらで、色鮮やかな作品を描き出すアーティスト・ロッカクアヤコさん(33)の作品を紹介する「ロッカクアヤコ絵画展〜ランピーフラッフィースプラッタ〜」が、六月二十八日まで、高根町のギャラリートラックスで開催されている。

東京都出身のロッカクさんは、イラストレーターの専門学校を卒業したのち、二十歳から、独学で絵を描くようになり、試行錯誤の上、「手で表現することの気持ちよさ」を知り、現在の特徴的なスタイルになったという。

海外への初出展は、平成十八年にスイスで開かれたアートフェアで、会場で行ったライブペインティングでは、百枚以上の作品を描き完売するという人気を博した。その後は、イタリア、オランダ、ベルギーなどで個展を開催するなど、ヨーロッパを中心に活動しており、現在はベルリンに在住している。

同展では、ギャラリートラックスの緑豊かな環境の中で、五日間ほどかけて作成した約タテ2・5㍍、ヨコ3㍍の大型キャンバスの作品を展示しているほか、作品の中に登場するキャラクターを布と羊毛で立体的に仕上げた作品やダンボールに描いた色鮮やかな作品なども展示している。

「テーマや構成を考えず、周りのパワーをもらいながら、その瞬間に感じたものを直感で書いています」と話すロッカクさんの作品には、タイトルがなく、作成中は常に絵が変化していくという。

また、「見るだけで元気になれるような絵を描きたい」とカラフルな色彩で、女の子や子供などを描くことも多いそうだ。

四国の愛媛県から同展に訪れていた青木もこさん(68)は、「ロッカクさんの作品は、手のいきおいと、ピンクや赤、黄色、空色といったカラフルな色彩感覚が魅力で、とてもワクワクします」と話し、ロッカクさんの作品に魅入っていた。

同館の三好悦子館長は、「天真らん漫な彼女の人柄の中に、さりげなくあるエレガントさが、作品に表れている。(ロッカクさんの作品は)ハッピーになれます」と来場を呼びかけている。問い合わせは☎080-5028-4915(三好)まで。

◎北杜市の情報は八ヶ岳ジャーナルまで