くらし

白玉石奉納の歴史をタイムカプセルに

明治神宮の造営当初から続いている白州町の白玉石奉納の伝統行事を後世に伝えようと、地域住民が5月24日、白玉石採取地の神宮川沿いにタイムカプセルを埋設した。

神宮川(旧濁川)の白玉石は、大正9年に明治神宮が創建されて以降、本殿の庭に敷き詰める玉砂利として長年にわたって奉納され、地元の青年団や中学生、市民ボランティアなどが採取に汗を流してきた。

昨年、奉納100周年を迎えたことから、北杜市白州ふるさとづくり市民運動推進協議会を中心に記念事業実行委員会が立ち上がり、記念誌の作成や記念碑の建立を実施。これまでの記録を後世に引き継ごうと、タイムカプセルを企画した。

タイムカプセルには、白玉石の採取、奉納の歴史に関わる資料のほか、白州地区文化協会写真部が撮影した白州町の自然環境や町並み、人々の暮らしを捉えた写真などを入れた。

また、市立白州中学校の全校生徒約70人が書いた「50年後の私へのメッセージ」も同封。中学生に、「50年後に開封して、地域に白玉石奉納の歴史を伝えてほしい」との思いを託した。

24日は、記念事業実行委員会のメンバー6人が参加し、「明治神宮白玉石奉納100周年記念碑」の下にタイムカプセルを埋めた。原堅志実行委員長は、「100年続く地域の伝統を未来に継承していきたい。伝統文化を守ることは地域の輪づくりにつながる」と話した。