韮崎エリア

旭公民館の「ふるさと講座」が3年ぶりに再開

 2月12日、旭公民館が主催する「ふるさと講座」が3年ぶりに再開し、同公民館の前館長の桝形昭平さんを講師に迎えた「旭町の仏教寺院による歴史を訪ねる」をテーマにした講座が開かれた。

 この講座は、旭町の住民の愛郷心を育もうと、2016年から年2回開催して、「旭町の神社」や「綾棒踊り」など、地域の歴史や文化を紹介してきたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で2020年から講座の実施は見送られていた。

 当日は地域住民約40人が参加する中、講師の桝形さんが同町にある大公寺や永明院、大輪寺など、5つの寺をあげ、「大公寺と大輪寺以外の寺は、徳川時代における幕府の末寺制度により、本寺から分かれて末寺として誕生した歴史がある」と説明。

 大公寺については、「室町時代、天台宗の密教寺院として建立され、明応〜永正(1492〜1520年)の間に曹洞宗に改宗した」とし、明治30年(1897年)の火災で本堂などが焼失。悦翁和尚が再建の資金集めに尽力し、大正時代末期に現在の本堂などが完成したと語った。

 また、大輪寺は戦国武将・甘利昌忠が創建したとされ、「中世武田時代の甘利領主だった昌忠公が領民を愛し、甘利山の課役を免除したことが甘利山財産区の基盤になった」と述べた。

 最後は、「今日学んだことを子供や孫に伝え、地域の寺院でひとつでも気になる場所があったら、実際に訪れて、その場所の雰囲気を感じてほしい」と話した。

 

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