できごと

キース・へリング美術館、リニューアルオープン

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米国画家の故キース・ヘリング氏の作品を日本で唯一紹介する「中村キース・ヘリング美術館」(小淵沢町)が、四月十一日、リニューアルオープンし、同美術館の中村和男館長と設計者で建築家の北川原温氏による特別対談が行われた。

対談では、「中村館長とキース作品の出合い」や「縄文文化とキース」、「八ヶ岳と縄文時代」などが紹介され、小淵沢町に美術館計画を建設することになった経緯が語られた。

北川原氏は、「縄文人がどういう生活をしていたのか。とても優しい、自然に寄り添う生活の文化を持っていると理解している」と話し、中村館長は、美術館建設にあたり、「闇の部屋」で、苦悩を表現し、「希望の部屋」で生きる力を感じてもらいたいという。

また、北川原氏は「公共の美術館で、展示室が傾斜しているのは基本的にありません」と建築場所の地形を利用した点や増築した展示スペースに自然光を取り入れたことで、展示空間の明るさが常に変化すると説明し、美術館に「黄金比」を取り入れた箇所があることや「キース作品には、古代ギリシャとは違う『比』を持っているのではないかと思っている」と語った。

中村館長は、「作品とマッチした建物をできるだけ世界に向けて発信していきたい」とリニューアルオープンの喜びを語った。

同美術館では、毎週火曜日を「ハッピーチューズデー」として入館料大人千円を五百円の半額にするほか、毎週日曜日に学芸員によるギャラリーツアーを実施する。詳しくは☎36・8712まで。