くらし

間伐材を買い取り、優良薪を販売

NPO法人自然とオオムラサキに親しむ会(跡部治賢会長)は、3月から、山中に放置されている間伐材などの不要木を買い取って薪に加工する事業「木の駅プロジェクトほくと」を始めた。

毎月第2土曜日に長坂町内に木材の搬入場所を設ける。軽トラック1台分あたり2000円で買い取り、同NPO法人が運営する北杜市オオムラサキセンターのサービス券も提供。

将来的には、市内の商店などで使用できる地域通貨で対価を支払う検討も進めており、間伐材の利用促進で地域経済の活性化を図りたいとしている。

搬入された木材は、薪に加工して市民などに販売する。約2年の乾燥期間を確保して含水率を20%以下にした薪は、「ほくとの薪」としてブランド化し、市のふるさと納税の返礼品に利用するという。

同自然とオオムラサキに親しむ会は、国蝶オオムラサキが多数生息する長坂町の自然環境を守るために地元の有志が設立した団体で、市内の荒廃した里山林を整備する活動を続けている。

毎年、間伐材を活用した薪を軽トラック120台分ほどつくり、10月に販売しているが、即日完売するという。

自然とオオムラサキに親しむ会のメンバーで、北杜市の林業地域おこし協力隊の䑓(だい)宏祐さん(34)は、「放置されている間伐材を有効に活用して地域を元気にしたい。良質な薪をつくり、北杜市をPRできたら」といい、「間伐材を活用した薪を通して、里山再生の活動を広く知ってもらえたらうれしい」と話している。

木材の搬入期間は10月〜4月までで、事前の会員登録が必要。北杜市オオムラサキセンターに必要な書類を提出する。詳細はTEL32・6648まで。