くらし

昭和の暮らしをたどる衣服展

長坂町の北杜市郷土資料館は、昭和中期まで使われていた衣服約20点を通して、当時の人々の暮らしぶりを紹介する収蔵資料展「むかしの衣服」を開催している。会期は3月6日まで。

同展では、昭和40年代ごろまで峡北地域の人々が身につけていた衣服を、労働を中心とする日常的な生活の「ケ」と年中行事などの特別な機会を表す「ハレ」の日に分けて展示。

農作業時に使われていた脚絆(きゃはん)や足袋、もんぺ、防寒着のはんてんのほか、冠婚葬祭すべてに共通する正装とされていた丸に釘抜紋付の表着や七五三などの祝い着を並べている。

また、昭和の戦時下における衣服として、当時「国防色」と称されていたカーキ色の国民服や軍靴などを展示。物資が厳しく管理されるなか、昭和17年に導入された衣料品の切符制について、当時配布された「衣料切符」を紹介している。

同資料館の大熊彩乃学芸員は、「時代によって形や素材などを変える衣服を通して、当時の人たちがどういう服を着てどのような生活を送っていたのかを知ってもらえたら」と話している。

開館は午前9時で、火曜・水曜日が休館。問い合わせは☎32・6498まで。