キツネノカミソリ

ヒガンバナ科の多年草。早春から初夏まで葉を茂らせるが、球根を太らせるために真夏は葉を落とし、８月上旬ぐらいから花茎を伸ばして、濃いオレンジ色の大きな花を咲かせます。

ヒガンバナに似ていますが、葉が出る時期と花の咲く時期が違います。「キツネノカミソリ」の名称は、葉の形がカミソリに似ていて、花の色のきつね色から名付けられたとか、突然花が咲くから「狐火」に見えるからなどの説があります。

花言葉は「妖艶」です。有毒植物で薬草としても利用されますが、鹿などの食害もなく、時に大群落をつくります。私たちが市内の遊歩道を整備していた時に、３つの大群落を発見しました。

一斉に花が咲くと、暗い林も明るくなります。ちなみにＮＨＫの「連続テレビ小説」でも、オオキツネノカミソリの花が毎回紹介されています。

（文：千葉岩治、写真：渡辺秀正）