八ヶ岳自然散策

ヌメリスギタケモドキ

川沿いの白く広い砂地に柳の木が多く生えているお気に入りの場所があります。毎年9月中頃になると、その柳の幹に次々と黄色いキノコが生えてくるのです。

遠目には、木に黄色い小さい水玉模様が張り付いている様で、面白い景色になります。「ヌメリスギタケモドキ」という食用キノコです。

肉厚でささくれのような鱗片(りんぺん)が特徴で、触るとナメコのようなヌメリがあります。汁物や茹でてわさび醤油で食べると、少しの土臭さとたっぷりのヌメリとうまみで滋味深い味です。

ただ「ツチスギタケモドキ」など、名前も見た目も紛らわしい毒キノコがあるそうなので、見つけた場合でも安易に自己判断はせず、きのこアドバイザーなどの判断を仰ぐことが大切です。

(文・写真 篠原めぐみ)