できごと

もっと黒く もっと白く ノナカミホ個展

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 精神科病院への入院をきっかけにボールペン画を描き始めたノナカミホさん(33)の初作は、「旅立ち」(2017年)。病気からの、引きこもっていた今までの生活からの旅立ち。何も決めず心の赴くままにペンを走らせ、見る人によってさまざまな世界が広がる作品を手がけている。7月5日から14日まで高根町のギャルリイグレグ八が岳で「ノナカミホ個展〜もっと黒く もっと白く」が開かれており、多くの人が訪れている。

 ノナカさんは、南アルプス市出身。幼いときから音が苦手で人と話すことができず、小学3年生で不登校になった。20歳のときには執拗な手洗い、入浴などで強迫性障害と診断され、一歩も外に出られない生活が続いた。

 症状が悪化し、2016年に山梨県立北病院に2ヶ月ほど入院。さまざまな音のある生活に苦しさを感じていたときに始めたのがボールペン画で、「絵を描いていると周りの音が気にならなくなって心が落ち着いた」という。

 作品を見た主治医に「見たことがない魅力的な絵。絵を仕事にしてみては」と提案を受け、同病院のデイケアで開催されている絵画教室に参加した。この教室の講師で、北杜市在住の造形作家・上野玄起さん(63)との出会いをきっかけに、17年、大泉町の詩游館ギャラリーで初の個展を開催して話題を呼び、その後は、県内外で個展を開いたり、県立美術館のアール・ブリュット展への参加、食品パッケージのデザイン制作などを手がけてきた。

 ギャルリイグレグ八が岳での個展は3回目で、初期作品から最新作までの約20展を展示している。「流れる線」だけを意識した作品シリーズは、見る人によって花や金魚、鳥を連想させ、ノナカさんは、「そういう風に見えるんだと知れて、いろんな方と交流して感想を聞くのが楽しい」と話す。

 また、今回は赤や青の色を入れた作品も展示しており、同個展の企画に携わった上野さんは、「変化に挑戦し、新作を生み出し続けることが素晴らしい。今にも動き出しそうな、浮遊感のある絵で、これからも応援したい」と話している。

 ノナカさんは、「絵を通して他者の優しさを知り、自分は生まれ変わった感覚。自分が楽しめるよう、飽きないように描き続けていきたい」と語った。

 

ノナカさんのインスタグラムはこちらから

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