くらし

横谷峡から 明治温泉へ

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車で小淵沢町からエコーラインを走り、横谷峡入り口を目指す。

奥蓼科の横谷峡は全長六㌔の渓流に沿った遊歩道で歩きやすく、所々に橋が架かり岩肌を流れる水は、赤茶色の水石を引き立てる。横谷観音のある展望台から見下ろす大滝と周りの紅葉は絶景だ。

下って明治温泉へ。縄文の頃からあるといわれる名湯で、おしどり隠しの滝の音を聴きながら、ぬるめの湯につかる。

至福の時を過ごしたあと、温泉から五分程歩くと「みさか池」に着く。東山魁夷画伯の「緑響く」で有名な池だ。

白馬を想像しながら池のほとりで昼食を摂り、帰りは渓流沿いを歩く。降り注ぐマイナスイオンは肌がしっとりして美肌効果大だ。

流れを見ていると思い出す「ゆく河の流れは…淀みに浮かぶうたかたは…」

水流の音で話す声や物音も消されただただ見る時間が流れた。日常の様々な思いも水に流し「観光」の秋の一日をたっぷりと満喫した。

(山岸ふみ子)