北の杜吹奏楽団が「クリスマスコンサート」
nagasaka
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奈良井駅の駐車場は、全国各地からの車で車道まではみ出す程一杯です。ここは旧中山道。かつては「奈良井千軒」と言われており、木曽で最も賑わった奈良井宿です。今も昔も旅人の心を掴んで離さないようです。
藪原宿から奈良井宿まで六㌔の峠道は昔の旅人にもかなりの難所の一つだったのですが、運動不足の現代人は、それ以上らしく天気が思わしくないにも関わらず途中で一枚、また一枚と上着を脱ぎ、汗の調節をしました。山の木々は、すっかり葉を落とし、積もった枯葉は足に優しく、熊除けの鐘を叩くと静かな峠に響き渡ります。
JRで藪原駅と奈良井駅は一駅たったの六分です。昔の旅人が知ったら…。現代人もこの峠を草鞋で歩き、籠に、馬に乗り、大名行列も通ったかもしれないと想像してみるのですが、信じ難いものがあります。
ただ、今の私がそうであるように峠を下り安心し、宿場の賑やかさに心を奪われ、美味しい物をみて回り、心を休め明日からの元気を貰った事は、遠い昔の旅人も同様だったろうと確信します。 (斉木いま子)