くらし

八木清さん、極北の地の作品を紹介

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高根町の清里フォトアートミュージアムで行われている「グレイト・スピリット」では、アメリカ先住民やモンゴルの遊牧民、極北の地で暮すエスキモーという三つの被写体を追った三氏の写真家の作品を展示する「カーティス、サルダール=アフカミ、八木清の写真」が開かれている。

この展示の写真家の一人、八木清さんが、七月五日に同館を訪れた。

八木氏は、一九九三年にアラスカ州立大学フェアバンクス校ジャーナリズム学部を卒業後、極北の地で暮す先住民エスキモーの暮しに強い関心を持ち、アラスカやカナダ、グリーンランドの地で撮影を続けている。

今回の展示では、三世代の家族写真を一つのテーマにおいており、「現地で、エスキモーの言葉がしゃべれなくなってきている」(八木氏)と話し、「男は漁に外へ出ていて英語はしゃべれず、孫は英語しかしゃべれない。短い期間で西洋文化が広がっているのがわかる」と、撮影のきっかけを話す。

約百年前にアメリカ先住民を撮影したカーティスの作品について「カーティスは民族学を学ぶ上で、必ず出てくるし、(写真家を目指してからは)彼の作品の完成度は圧倒的で、打ちのめされましたね。でも、自分が生きる時代の写真を撮ることが大切だと感じています」と語る。

今回の展示では、百年の時を超えた写真をはじめ、遊牧民族、エスキモーなど、自然や動物、祖先という繋がりを感じることが出来る作品展になっている。

問い合わせは☎48-5599まで。