できごと

外国人観光客対策で、セミナー開催

外国人観光客の受け入れに関するノウハウを学ぶ「インバウンド強化セミナー」の最終回が、7月19日、須玉ふれあい館で開かれ、外国人観光客の受け入れに関心のある事業所や従業員など約30人が参加した。
この強化セミナーは、急増する訪日外国人と2020年の東京オリンピック・パラリンピックを見据え、集客に結びつけるためのセミナーとして、7月5日から3回の連続講座として実施された。
最終日の19日は、「地域づくり人材育成編」として、観光庁観光産業課観光人材政策室の田村寿浩参事官を講師に迎えた。
冒頭、八ヶ岳観光圏事業を推進している一般社団法人八ヶ岳ツーリズムマネジメントの小林昭治代表理事が、これまで取り組んできた地域づくりにふれ、「地域の人が、この地に愛着を持っているか、自分たちが住みたい所にならないと、人は来ない」と地域づくり、人づくりの重要性を紹介。
また、県内を訪れる外国人観光客が2015年から増加傾向にあるのに対し、峡北圏域では15年の約8万4000人から17年の約3万9000人に減少している事実を語り、訪日外国人に向けた誇れる地域づくりの必要性を話した。
続いて田村参事官は、日本の人口減少の推移と訪日外国人の旅行消費額、2011年に622万人だった外国人旅行者が、17年には2869万人になり、今年は3000万人を突破すると紹介。
また、2869万人の外国人旅行者の国別では、中国や韓国、台湾などのアジア圏が2434万人で、全体の約85%を占めているという。
観光ビジョンとして、「文化財の観光資源としての開花」や「国立公園の『ナショナルパーク』としてのブランド化」、「最先端技術を活用した革新的な出入国審査等の実現」、「『地方創生回廊』の完備」などを紹介した。
さらに、訪日外国人に向け、標識や道案内など表記・デザイン統一や分散する案内板を集約した総合案内の活用、他言語音声翻訳システムの活用方法などを語り、「追い風だが工夫が必要。いろんな分野の人と交流して、八ヶ岳の発展を目指してもらいたい」と語った。