できごと

「鉄道愛」が詰まった企画展

撮影と鑑賞が一体になった〝撮り鉄〟の究極の形を紹介する「鉄道愛」展が、高根町の「清里フォトアートミュージアム」(細江英公館長)で開催されている。1950年代のアメリカの蒸気機関車をはじめ、日本のローカル線、小海線まで、6人の鉄道写真家による156点の作品が展示されている。9月24日まで。

今回の展示では、清里フォトアートミュージアムの最寄り駅が、JR清里駅ということと、小海線を走る蒸気機関車が「高原のポニー」の愛称で親しまれていたC56で、現在も清里駅のシンボルとして駅前に設置されていることなどから企画された。

参加作家は、夜間に膨大な数の閃光電球(フラッシュバルブ)を使って蒸気機関車を撮影した故O・ウインストン・リンク氏をはじめ、日本鉄道写真作家協会初代会長の広田尚敬氏、電気機関車の機関助手として働く合間を利用して蒸気機関車の姿を撮影した滝口忠雄氏、北杜市長坂町の植松写真館の故植松波雄氏、「ゆる鉄」という新しい鉄道写真を紹介する鉄道写真家の中井精也氏、「鉄道ビジュアリズム(2022年)」などを開催している山下大祐氏。

また、展示室1の中央には、米国コロラド州のデンバー鉄道をモデルにした鯉江充氏の鉄道ジオラマ(約4・4㍍×約2・2㍍)が設置され、模型が1日4回運行するほか、スマートフォン専用の撮影アングルが用意され、蒸気機関車を当時の雰囲気で撮影することもできる。

一方、8月5日にはアーティスト・トークが予定され、午後1時からジオラマ作家の鯉江氏、2時から山下氏と瀬戸正人副館長の対談、3時30分からは滝口氏と雑誌「旅と鉄道」の真柄智充編集長による対談が予定されている。入館料のみで、当日は小海線利用者のために、清里駅から無料の往復バスが運行される。

さらに、9月2、3日は、中井氏を迎えた「ゆる鉄画廊NOMAD」の出店とギャラリートークを予定している。

入館料は800円(大学生以下無料)。詳しい内容は同ミュージアムのホームページから。問い合わせは☎48・5599まで。