ヤマブシタケ

投稿者: | 2017年10月2日

紅葉が見ごろの八ヶ岳の渓谷で、ミズナラの幹に発生したヤマブシタケを見つけた。多数の針状突起が垂れ下がり、「ハリセンボン」の別名もある。深山幽谷にまれに発生し、「幻のきのこ」とも呼ばれる。

中国では四大山海珍味のひとつとして珍重されてきた。スープなどの材料に用いられるが、内部がスポンジ状のため、スープをたっぷりと吸い込むのだ。

ヤマブシタケに含まれる「ヘリセノン」は、認知症に効果があるとして近年注目されている。さらに、免疫力を高めるβ‐D‐グルカンを含み、抗癌作用などもあると期待されている。漢方では、消化不良、胃潰瘍、神経衰弱、身体虚弱にも効果があるとされる。

奇妙な姿と不思議な薬効を持つ、ユニークなきのこである。

(文・写真 今井義幸)