くらし

平山氏が闘病中に描いた下図を展示

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今年が平城遷都から1300年という記念の年にあたることから、長坂町の平山郁夫シルクロード美術館(平山美知子館長)では、8月22日まで、「シルクロード―奈良への道 平山郁夫」展を開催している。

今回の展覧会は、奈良県立万葉文化館、広島県の平山郁夫美術館と巡回してきたもので、昨年亡くなった平山郁夫氏が構想を練り、生涯のテーマとして掲げた「仏教伝来の道・シルクロード」とその終着地である奈良の大和路に焦点を当て、最新作を含む代表作50点を展示している。

特に、平山氏が亡くなる直前まで制作し続け、絶筆となった作品「平城京(大下図)」も展示されており、同館学芸部の前田たつひこさんは、「今回の展示は平山先生が構想を練って準備をしていた展覧会で、下図は闘病中に病室で描き続けていたものです。平山郁夫の生き様を見てほしい」と話している。

7月17日のオープニングセレモニーでは、平山館長が「奈良で六万人、広島でも多くの人が見てくれた特別展です。ここでの開催が最後になるのでたくさんの人に見てもらいたい」とあいさつした。  その後、平山氏の作品が飾られたホールで、劉薇(リュウ・ウェイ)さんによるヴァイオリンコンサートが開かれた。

リュウ・ウェイさんは、「シルクロードの音楽は私の演奏活動の原点なので、この場所で演奏できるのは音楽家として光栄です。今回は平山先生の作品に合うような曲を選んでみました」と話し、曲の説明を織り交ぜながら、中国やモンゴル、アラビア、ルーマニアなどの曲を披露した。

問い合わせは電話32-0225まで。