くらし

マイケル氏が「ノーベル賞」を紹介

ノーベル賞を創設したアルフレッド・ノーベル氏の曾甥(ひおい)にあたるノーベル・チャリタブル・トラスト財団会長のマイケル・ノーベル博士が、三月二日、長坂町の市立甲陵高等学校を訪れ、同校の生徒と交流を図った。

この交流会は、昨年十月にクリーンエネルギーの研究支援で、北杜市と国立東京工業大学ソリューション研究機構が協定書を交わしたことにより、同大学の未来技術研究会の交流事業の一環として実現したもの。

講演会でマイケル氏は、ノーベル博士がノーベル賞を残したのはなぜかをはじめ、ノーベル博士が興味を持っていた「科学」「物理」「文学」「平和」「医療」の五つの賞しかないことを紹介。そして、ノーベル賞の権威は、百二十年の伝統の賞であることを語った。

さらに、ノーベル賞を受賞している最も多い国が米国で、次に英国であることやノーベル賞受賞者による発見や発明が、世の中を大きく変えているとして「ペニシリン」や「DNA」を話し、受賞者を選ぶのに膨大な時間と費用を費やしていることを語った。

一方で、ノーベル博士が平和目的で作り上げた「ダイナマイト」が、戦争に使われ、「武器の商人」と報じられたことに対して、心に大きな傷を負ったことにもふれ、生徒たちに「研究者、発明者は一生かける尊い仕事です」と、将来、ノーベル賞受賞者になるようエールを送った。