認知症高齢者について考える「在宅医療介護多職種連携研修会」
看護師やヘルパー、介護支援専門員、薬剤師などの職種の垣根を越えて、認知症高齢者について考える「」が、2月8日、韮崎市民交流センターニコリで開かれ、韮崎市内や北杜市などから医療や介護などに関わる約100人が参加した。韮崎市介護保健課地域包括支援センターの主催。
この研修会は、昨年度から地域包括ケアシステムの構築を目的に始まったもので、今年は「認知症高齢者の服薬支援について」をテーマにパネルディスカッションとグループワークが行われた。
同システムは、高齢者が病院や施設に留まることなく、訪問看護や在宅介護などを受けながら、慣れ親しんだ地域で最期まで暮らし続けられるようにすることを目指した厚生労働省が推進している施策。
まず、パネルディスカッションでは、薬剤師の平賀一貴さんと介護支援専門員の阿部学さんがパネリストとして登壇し、それぞれの立場から事例を含めた服薬支援を紹介。複数の病院にかかる人が多くの薬を服用しているというケースについて、「飲み忘れを防止するためにも出来るだけ似た効果の薬を一包化することが必要。気軽に薬剤師に相談してほしい」(平賀さん)、「薬を飲まなかった場合や薬の副作用がどのようなものか知る必要がある」(阿部さん)などと説明した。
続いて、10組に分かれてグループワークが開かれ、パネルディスカッションの感想をはじめ、各職種から見た服薬についての疑問などを意見交換。
グループ発表では、認知症高齢者が薬の服用回数を間違え、薬が足りなくなる場面を多くの人が経験している現状を挙げ、その防止策として、「袋に色をつけることや家族、地域の協力が必要」、「それぞれの職種の人たちが、薬剤師と連携し、情報共有することが大切」などと意見を述べた。
地域包括支援センターの古屋亜由美保健師は「認知症高齢者に関わる様々な職種の人たちが、互いの持つ情報を共有し、相談できる関係を研修会で築いてほしい」と話した。
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