カイジンドウ (甲斐竜胆)

webtoday

地元山梨の名前がついた希少な植物に出会ったのは初夏だった。山野草の観察を始めて10数年、初めての出会いに興奮したことを覚えている。

「甲斐の国のリンドウ(竜胆)」ということで命名されたとの説もあるが定かではない。シソ科キランソウ属なので花が似ている仲間は多いが、リンドウとは全く関係性がないことは明らかである。

遠目に見た人がその色合いからリンドウと間違えたとも言われているが、それが事実なら随分慌て者がいたものである。リンドウが訛ってジンドウになったことは確からしい。

全国に分布する日本固有種だが個体数は少ないので、出会えた方は大変幸運である。一人密かに会いに行く心情が理解できるかもしれない(環境省・山梨県ともに絶滅危惧Ⅱ類)。

(文・写真 渡辺克洋)

スポンサーリンク
Journal
Journal
株式会社ピー・エス・ワイが発行する北杜市と韮崎市を対象にした地域新聞八ヶ岳ジャーナルと韮崎ジャーナルです。地域新聞以外には、オンデマント印刷をはじめ、デザイン制作、プロッター出力、カッティングシートなど、様々な要望に対応しております。
記事URLをコピーしました