環境を考え、オーガニッククリーニングに
「クリーニング業は、きれいにするのが仕事なので、環境のことも考えたい」と、EM菌や無添加石けん、天然資材を使用し、化学物質に頼らないオーガニッククリーニングに切り替えたと話す長坂町の「有限会社うみの」(通称:クリーニングうみの)の海野和生代表は、「持続可能な開発目標」(SDGs)に取り組んでいる。
2年ほど前、中小企業の交流会の席でオーガニッククリーニングを知り、香川県のEMクリーニング研究会の勉強会に参加。化学物質による環境負荷や海洋汚染の問題から、安心・安全の世界規格を取得しているクリーニングへと切り替える決心をした。
「オーガニックは割高になるやEM菌という言葉のイメージがあって、オーガニッククリーニングをはじめるのに勇気が必要でした」と話す海野代表は、クリーニング業界でも、ハンガーの回収や仕上げカバーのビニールの軽量化によるごみの減量化が進んでいることを話す。
県下初となる「オーガニッククリーニング」への切り替えは、ある意味挑戦になったが、利用価格を変えなかったことで、消費の落ち込みが抑えられた。逆に環境問題への意識の高い人たちの利用が増え、結果的には新たな客層が生まれることになったという。
クリーニングの工程は自動化が主力なのだが、オーガニッククリーニングで使用するEM菌を投入するため、作業は手動になり、EM菌の管理など、手間がかかることから、「大手ではまねができないと思います」と話す。
オーガニッククリーニングになったことで、衣類の仕上がりの肌触りが良くなり、抗菌作用や静電気防止にもなっているというクリーニングうみのでは、鞄やぬいぐるみ、靴などのクリーニングに対応できるサービスのほか、穴の空いた服の修理やリフォームをする「サステナブルファッション」に積極的に取り組んで、一着の使用期間が長くなる取り組みにも力を注いでいる。
クリーニングうみのは、長坂本店、大泉店、ショッピングセンターきららシティ店内うみのPLUS1で、ホームページはhttps://procleaning-umino.comまで。