韮崎エリア

男性介護者の孤立防止へ、介護者同士が情報交換


介護者同士が集まり、情報交換を通して支え合える環境をつくり、男性介護者の孤立を防止することを目的にした「山梨やろうの会」(清水昭二会長)が2月24日に韮崎市民交流センターニコリで開かれ、市内外から約20人が参加した。

 今回は「男性介護者応援プロジェクト〜男性介護者と女性介護者の違いから考える男性介護者支援について〜」と題し、男性介護者と支援者のネットワークの事務局長で立命館大学教授の津止正敏さんを迎えた。

 第1部の津止さんの講演は、「男性介護者を語る」がテーマで、「現在、介護をする人の3人に1人は男性になっている」と話し始めた。

 介護の環境は「女性の社会進出や核家族化の進行によって、妻が介護の担い手ではなく、被介護者の息子が選択の余地なく介護に参加せざるを得なくなっている」と説明。

 男性による介護の自己評価では、自分の行う介護に対して、「『十分できている』と答える人は少ない」といい、「主体的に介護に関わり、続けていくためには、介護の良い面を伝えることや介護体験を語り、共有し、ストレスを発散することが必要」と語った。

 続く2部では4つのグループに分かれて、「男性介護者の課題」についてふせんに書き出した。 各グループの発表では、「介護以前に家事を学ぶことから始める必要がある」や「近所付き合いが大変」、「介護者以外の人に会わない時間が多い」、「大丈夫ではなくても大丈夫と言ってしまう」などが上がり、津止さんは「男性は結論を出してから相談する傾向にある。自分の気持ちを伝えることだけでも十分相談になるので話してほしい」と助言した。

 

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