できごと

蒸気機関車、宙を舞う

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JR清里駅前での展示が予定されている蒸気機関車「C56 149」の搬出作業が七月二十二日、大泉町西井出の美し森ファームで行われ、約三十人の作業員が、総重量約五十㌧もある機関車と炭水車を慎重に運び出した。

蒸気機関車の搬送は、市の清里駅前周辺地区都市再生整備計画の一つとして行われたもので、国のまちづくり交付金を活用して、機関車の補修と設置費約三千六百万円を、昨年十二月の定例市議会の補正予算案に計上している。

当日は、午前八時から作業が始まり、三百㌧級のクレーン車を使って、約十五㌧の炭水車と約三十五㌧の機関車を別々に吊り上げて、正午すぎに、二台のトレーラーに載せた。その後、午後八時に清里駅への移動を開始し、駅舎側への設置を完了した。

市の土地政策課によると、今回搬送した蒸気機関車は、昭和十三年六月二十八日に、三菱重工業神戸造船場で製造されたもので、新潟県や宮城県内の路線を走行した後、昭和十六年十二月九日から昭和四十七年十二月五日に引退するまで、JR小海線を走り続けた。走行距離は約百六十五万㌔で、そのうち、小海線は約百五十万㌔走ったという。

また、引退後は、旧高根町に無償貸与されて美し森ファーム内に展示していたが、塗装ははがれ、計器類は盗まれるなどしたため、今年五月から修復作業を行い、、ボイラー内のアスベスト除去や塗装のほか、計器やライト類が取り付けられた。

今後は、機関車の上に屋根を設けるほか、案内板を作成することにしている。

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