くらし

水道料改定に、反対の姿勢示す(大泉地区)

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旧町村ごとのばらついた水道料金体系の統一をめざしている北杜市は、現在、水道料金の改定に向けた地域説明会を開いているが、十月二十六日に行われた「大泉地域説明会」では、これまで出席者数の少なかった四地区とは異なり、約八十人が会場を訪れ、今回の料金改定に対する不満の声が挙がり、料金改定に対する反対のムードに包まれた。市は再度、説明会を開くことを約束し、閉会した。

説明会では、これまでの会場の進行と同じように、水道料金の統一に向けた改定案の説明が行われ、続いて質疑に入った。

質疑では、冒頭に市民から、合併時の約束の「料金は安く、サービスは高く」の考え方が問われたのを皮切りに、「上水道と下水道を一緒に考えなければならないのに、全体を見ていない」

「大泉地区では、要望書を提出してあるが、到底受入れられない。経過報告もない。どうなっているのか」

「原案について、料金体系を再度検討し、値上げは反対です」

「(改正案で)財政の健全化が図れるのか」

「料金統一で、水に恵まれている白州武川が通るなら、大泉も同じでやってもらいたい」

「情報を都合がいいだし方にしている。水道の赤字は、須玉、高根、明野で、大泉は黒字です。この差を考えなければおかしくなる」

「合併時に、当時の助役が、水道料金は違ったままで走れますといった」

「大泉は湧水を利用しているから黒字でやっている。高根は赤字なのに(料金を)下げる。バカな話はない」など、水道料金改定に対する不満の声が相次いだ。

市では、水道料金統一に対する考え方や姿勢、答申書の内容を検討し、反映したこと、下水道は現在検討中であることのほか、「今回は六町と二町に分けて統一を図り、将来的には一緒にしたい」、「財政の健全化に向け、料金統一までの七年間の中で検討しながら健全化につなげたい」などと、説明するが、平行線を辿った。

住民は、今回限りの説明会では、納得できないとして、資料の提出や再度の説明会の開催を求め、市は説明会を開くことを約束。住民は、今回要望した内容についての説明を求めることにしている。

今回の料金改定では、七年後の平成二十八年から、市内料金統一として十三ミリ口径で一ヵ月二十立方メートル使用した際、二千四十円(税込)とするというもので、大泉町は同口径に換算した場合、千三百六十円で、六百八十円の値上げになる。これに対し、市内で最も高い高根町(三千二百十円)は、千百七十円下がることになる。

また、峡北地域広域水道企業団から受水していない白州町、武川地域は、千五十円(税込)に統一することにしており、白州町は現状(千五十円)のまま推移し、武川町は七百三十円から三百二十円増えて千五十円になる。

料金改定に当たっては、急激な値上げ(値下げ)にならないよう、平成二十二年度から六年間の経過措置を経て統一することにしている。