くらし

根津ピアノが白州小に。修復し、音色響く

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市立白州小学校(小林仁校長)に、三月二日、白州総合支所に保管していたアップライトタイプの「根津ピアノ」が移設された。五日には、簡単な修復作業と調律が行われ、当時の音色が校内に響いた。

根津ピアノは、東武鉄道や南海電気鉄道、富国生命などの経営に携わり、「鉄道王」と呼ばれた実業家の根津嘉一郎氏(山梨市生まれ)が、昭和八年に、私財を投じて県下の小学校に二百台のピアノを寄贈したことで「根津ピアノ」の愛称で親しまれている。

白州小学校に置かれた根津ピアノは、旧駒城小学校に贈られたもので、昭和五十二年の菅原小、鳳来小、駒城小の三校が統合して現在の白州小学校になった際に、ピアノは旧駒城小に残され、その施設を借りた東村山市が管理していたが、改築に伴い、ピアノは白州町に返還されたといわれている。

今回、ピアノが白州小に移設されたのは、「総合支所にあってももったいない。子供たちの目に触れられるように」と急きょ決定したもので、白州小学校では「根津さんが寄贈した事実を知ってもらい、どんな音が出るのか全校集会で紹介したいと思う」と話している。