できごと

宇宙に保管された神代桜の種の発芽確認

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昨年七月末に、国際宇宙ステーションの実験モジュール「きぼう」から、宇宙飛行士の若田光一さんと共に無事に帰還した山高の神代桜の種百三十六粒のうち、二粒の発芽が確認されたことが五月六日、明らかになった。

この事業は、有人宇宙システム株式会社のプロジェクト「花伝説・宙(そら)へ」の企画として、平成二十年六月に、当時の市立武川小学校六年生の児童が、国の天然記念物の神代桜(実相寺境内)の種を採取。

同年十一月十五日にスペースシャトルで飛び立ち、宇宙ステーション「きぼう」内に運び込まれ、約八ヵ月間にわたって宇宙で保管された後、二十一年七月三十一日に地球に戻ってきた。

同年八月二十五日には、北杜市で種の引渡し式が行われ、「きぼう」に保管されていた種百三十六粒のうち、研究機関に十五粒、市が三粒を永久保存し、残った百十八粒が市立武川中学校に届けられた。

武川中学校では、「播種式」が開かれ、種の採取に参加した一年生(当時小六)三十三人の手によって、ポットへの種植え作業が行われた。

ポットに植えられた種は、今回のプロジェクトで、種の採取から播種の指導にあたっていた武川町在住の三枝基治さん(60)が保管し、育ててきたが、春先の天候不順も重なり、予定より遅れての発芽の確認になった。

三枝さんによると、発芽を確認したのは、五月一日で、今月中が発芽のピークになると予想。「根が安定するまでの間、もうしばらくは、このままの状態で育て、時期をみて生徒たちに持っていって見せてあげたい」と笑顔で話している。

種が発芽した情報は、武川小・中学校や各関係機関に連絡済みで、今後の成長が注目されている。