できごと

八ヶ岳の「地域力」と「観光」を学ぶ

長坂まちづくり委員会による「人材育成セミナー」が、三月十二日と十五日に、長坂町の平山郁夫シルクロード美術館で開かれた。

十二日のセミナーは、講師に一般財団法人公園財団の蓑茂寿太郎理事長を講師に迎え、「地域力」を演題に講演した。

蓑茂理事長は、「地域の人の価値観で地域づくりをする」と、都市と農村の関係や、地域力を点検するため、「課題発見から課題解決まで」を紹介し、「地域学のすすめ」や「地域資源を資産化する」、「政策立案と知識、経験、人脈」、「基礎自治体の政策立案能力」が必要と紹介した。

また、生涯現役社会の歩き方として「今日用がある」、「今日行くところがある」を短縮し、「教用」と「教行く」を進め、シリコンバレーからフードバレーへの切り換えとして、「明確なコンセプトを掲げて物語をつくる」や発酵や菌、種子などの研究所の設立と人材育成を行い、企業として成長する流れを語った。

続く十五日には、旅行会社勤務の田畑壮一朗さんを講師に迎えた。小淵沢町出身で、学生時代からヒッチハイクや原動機付自転車で国内を巡り、海外へも積極的に出かけている若者の目線で北杜市について語った。

田畑さんは、旅行会社の立場で、「八ヶ岳の良いところは、東京にも近く、何となく良いところ」といい、旅行プラン作りで必要なものとして、「ネームバリュー」、「高級旅館」、「ブームや話題性」、「お得感」が必要とし、「八ヶ岳は、観光地として旅行ツアーで来る理由がみつからない」と都心から二時間という地の利の良さがツアーには不向きであると話した。

また、観光客を呼び組む手段を考えるのではなく、「東京で八ヶ岳を流行らせる」ことが大切といい、都市部のアーティストとコラボレーションした都市部からの情報発信や鳥取県が地元産品を紹介するショップ「co-tori(コトリ)」を中目黒にオープンして、若者の町に受け入れられている状況など、若者目線で八ヶ岳について語った。