袋角のニホンジカ

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最近は食害獣として嫌われもののニホンジカですが、林縁(りんえん)に群れて草を食んでいる光景は、八ヶ岳山麓の自然の豊かさを感じさせてくれます。

この季節、雄ジカの頭には春に落とした古い角に代わって、新しい角が生え始めています。まだピンク色がかったプヨプヨのやわらかい角は袋角(ふくろづの)と呼ばれ、これから夏の間に年齢に応じて一本角から三又四尖(さんさよんせん)の角に成長し、秋の繁殖期になる前までには〝角突き合わせて〟戦えるような骨化した固い鹿角に変わります。

ちなみに漢方で珍重がられる鹿茸(ろくじょう)は骨化した角の粉末ではなく、柔らかい袋角を乾燥して作られる生薬なのだそうです。

(文・写真 田中盛)

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