若宮八幡宮に新たな「御神木」大村博士が手植え
韮崎市若宮の若宮八幡宮(藤原武男宮司)で、5月6日、平成27年に枯死した「鶴亀松」に次ぐ、新たな御神木を植える植樹祭が開催された。神社関係者や地域住民ら約150人が見守るなか、ノーベル医学・生理学賞を受賞した大村智博士が苗木を手植えし、地域の平安と御神木の成長を祈願した。
「鶴亀松」は、300年以上の樹齢を誇る2本のクロマツで、市の天然記念物に指定されていたが、平成27年の年末に枯死。地域から心配や惜しむ声が寄せられ、「数百年にわたって地域に親しまれる御新木を復活させよう」と、氏子総代を中心に検討委員会を立ち上げて、協議を重ねてきたという。
今回植樹されたのは、日本の神話に登場するモクレン科の招霊木(オガタマノキ)の苗木で、大村博士が、「敬神」と命名。神を敬い祖先を崇めるという意味の「敬神崇祖」から付けた名で、「敬神崇祖の気持ちを広く人々が持ち、豊かな生活を送ってほしい」(大村博士)との思いを込めたという。
同日は、拝殿で神事を行ったのち、境内西側の金刀比羅神社の横に1・5㍍ほどの苗木を植樹。地元の小学生から選ばれた童女2人が、鈴はらいを行った。
藤原宮司は、「韮崎市が明るく豊かな町となることを願う」とあいさつし、氏子総代の小野富義さんは、「100年、200年と続くよう育て、これからも互いに支え合いながら、神社を守っていきたい」と話した。
また、大村博士は、「若宮八幡宮が、ますます多くの信仰を集めて、発展されることを願っている。御神木が無事に育って、皆様を守ってくれたらと思う」と語った。
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