くらし

浸水被害の意識高めよう 浸水深看板設置

韮崎市では、大雨が降った場合に市内を流れる塩川や釜無川、御勅使川の河川が氾濫する恐れがあることから、総雨量が一定量を超えた際に予想される浸水被害に対する避難行動に役立ててもらおうと、「想定浸水深」の看板を大小あわせて97カ所に設置する。8月末までに完了する計画。

この想定浸水深の看板設置は、昨年4月、全世帯に「洪水・土砂災害ハザードマップ」を配布して防災に対する意識向上を図っているが、同ハザードマップでは、大雨が降った場合の水害に対する危機感が伝わりにくいことから、マップ内の浸水被害が想定されるオレンジ色の濃いエリアを中心に、人通りが多い通学路の電柱やカーブミラーなどに想定浸水深の看板を設置して目視で確認できるようにしている。

想定では、塩川流域の2日間の総雨量が768㍉以上、釜無川流域と御勅使川流域でそれぞれ632㍉以上に達した場合に、JR韮崎駅周辺や中心市街地などで、0・5㍍〜5㍍以上の浸水が見込まれるとしている。

今回設置している大型看板は縦1㍍、横1・5㍍で、指定避難所の市立韮崎小学校や同韮崎北東小学校、指定福祉避難所の市老人福祉センターなど10カ所で、浸水の深さや避難所の名称、水害や地震などの災害の種別によって避難所が利用できるかどうかを明記いている。

また、電柱用(67カ所)とカーブミラー用(20カ所)には約30㌢角の小型看板が取り付けられ、それぞれ浸水の深さ0・5㍍〜5㍍以上を表示している。

市の総務課の担当者によると、想定している浸水の深さは韮崎駅や韮崎小周辺で最大3㍍、同地域を流れる黒沢川付近は5㍍以上とし、「水位を示すことで、市民に危機意識を持ってもらう一助にしていく。日頃から『まさか』の事態に備えてもらいたい」と話し、来年度以降も看板の設置場所を増やすとしている。