自家ばい煎で、第2の人生
コーヒー豆をひいている時の香りやコーヒーを入れ、口に含んだ時の苦味と酸味のバランスなど、コーヒー豆の生産地やばい煎度の違いを楽しむことが魅力のスペシャルティコーヒー。このコーヒー専門店「dots Coffee Roasters(ドッツコーヒーロースターズ)」が、長坂町小荒間にオープンして来月で1年を迎える。
オーナーの氏家幹雄さん(60)は、一般社団法人日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ)アドバンスド・コーヒーマイスターの資格認定者。
IT関連企業で約30年働き、55歳の頃から第2の人生を考えて行動を起こし、コーヒー専門店の経営を考えた。コーヒー好きというわけではなく、「資本をかけずにできること」と、「第2の人生は拘束されることなく」が大きな理由と話す。
コーヒーばい煎の講習会に参加し、市場にあまり出回らない希少価値の高いコーヒー豆を自家ばい煎する技術を学ぶにつれ、ばい煎の奥深さを感じるようになった一方で、ばい煎についての明確な指導がない講義に疑問を持ち、コーヒーばい煎の方法を可視化にするため、データを数値化している外国人講師から学ぶオンラインコースに切り替えることにした。
コーヒー豆のばい煎は、豆の湿度や加熱時間と冷却時間が重要で、データの数値化を積み重ねて、最適なコーヒー豆に仕上げていく。「(数値化で)学んだ内容が、とても役立っている」。
扱っているコーヒー豆の産地は、エチオピアをはじめ、ブラジル、インドネシア、コロンビアなど複数の産地から仕入れて、豆に適した浅煎り、中煎り、深煎りにばい煎し、100㌘または80㌘で販売。豆の鮮度を大切にする。
コンテストで優勝した豆や精製方法など、「次々と新しい風味に出合える。コーヒーはまだ完成されていない」といい、「産地で風味がつくられていて時代の息吹が感じられる」ともいう。
9月からはニカラグアやエルサルバドルの豆を用意することにしており、コーヒーの新しい味を紹介することにしている。
商品紹介や営業日時、問い合わせはホームページで対応している。