卒業生が「わんぱく大行進」を企画
かつて市立白州小学校が地域の自然や歴史、文化を学ぶために行っていた野外活動の「わんぱく大行進」を復活させようと、同小の卒業生たちが企画づくりに取り組んでいる。10月1日に白州町白須上地区に限定した「わんぱく大行進」を実施する計画で、「子供たちの郷土愛を育む取り組みになればうれしい」と意気込んでいる。
このわんぱく大行進は、子供たちが地域に設置された複数のポイントを巡り、自然観察や体験などを通して地域への理解を深めるもので、白州小学校では全校生徒参加の伝統行事として、5年ほど前まで実施していたという。
行事の復活を呼びかけたのは、同小出身で山梨県立大学に通う高橋レナトさん(22)。「学校のカリキュラムの変更や教員の負担増加で止むを得ずなくなってしまったのは3年前に知っていた」といい、大学でまちづくりを学ぶなかで「自分も地元のためになにかできるかもしれない」と考えていたという。
今年4月に同級生や地域住民の7人で実行委員会を発足し、これまでに6回ほど議論を重ね、学習内容や場所を選定。広場や飲食店、寺院、文庫などの約10カ所をポイントにして、各所でクイズや昔の遊び、地元住民からの講話を通して地域の歴史や文化を学んでもらうことにしている。
今回は白須上地区が対象で、同地区の小・中学生16人と保護者などが参加する予定。世代間交流を図ろうと、学年を超えた縦割りの3班にわかれて地域を巡る。参加者たちは事前学習を通して、当日のルート決めやチームのフラッグづくりに取り組んでいるという。
9月9日に行われた会議では、各ポイントでの体験内容や目印の確認、参加者用のマップの調整などを話し合っていた。
高橋さんは、「わんぱく大行進は町を探検するワクワク感があり、小学校での大切な思い出」と振り返り、「今の子供たちが大人になった時、この体験が地元を思うきっかけになるとうれしい」、「何年も継続できる取り組みにしていきたい」と話している。