韮崎エリア

愛郷心育むふるさと講座、旭町の歴史と甘利氏の活躍紹介

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 旭町の郷土史を紹介し、愛郷心を育むことを目的に、2016年から毎年1回開いている旭町公民館主催の「ふるさと講座」が2月11日に同公民館で開かれ、地域住民20人が参加した。

 当日の講師は、地域の歴史を研究している同町在住の桝形昭平さんで、テーマは、「旭町の歴史と甘利氏の活躍」について紹介した。

 桝形さんは、平安時代後期に甲斐源氏の祖・武田信義の家臣・甘利行忠が、現在の旭、大草、龍岡の3町に相当する地域を「甘利郷」として治めていたと話し、「甘利郷は武田軍が織田軍に敗れるまで甘利氏が代々守っていた」という。

 また、戦国時代後期に甘利郷を治めていた甘利行忠の子孫で武田信玄の家臣・甘利昌忠は、住民の生活の安定を図るため、「甘利山の資源の使用権を認める許状を発行した」ことで、甘利郷の住民は、「燃料(材木)や肥料など、生活に必要な資源を甘利山で採取することができた」と語った。

 江戸時代後期には、甘利山の入会権をめぐって有野村(現南アルプス市)が裁判を起こしたが、昌忠が発行した「許状」が認められ、「江戸幕府からの裁定を勝ち取った」と話した。

 甘利郷として地域の財産を守った昌忠の功績を後世に伝えるため、旭町の大輪寺境内には「甘利君遺徳碑」が建立され、「甘利昌忠公は甘利山財産区を起こす起源を成した」などと書かれていることや、甘利山公園線沿いにある「研場(とぎば)」の近くにも「甘利山財産区碑」があり、「甘利公は甘利郷民を慈しみ多大な恩恵を施した」と書かれていることを紹介した。

 

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