できごと

アイガモロボットで交流

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無農薬米をつくる農家の負担を軽減させようと、草取りを代替するロボットづくりに取り組んでいる「iGAM(アイガム)塾」有志の会(水谷敬子代表)では、五月三十日に、須玉町江草の見性寺に隣地する約0・5平方㍍の田んぼを会場にして、「ドロ四駆2015」を開催した。

同会では、三年前から、無農薬の米作りで難点となる「草取り」を楽に行う方法がないかと、アイガモ農法に代わるアイガモロボット「iGAM」の製作を進めてきた。

この「iGAM」は、アイガモがヒレで泥を撹拌することで、雑草の光合成を弱めたり、雑草の芽を抜いたりすることからヒントを得ており、水陸両用のラジコンを改造して、田んぼの中を動き回りながら泥を撹拌する機能を搭載している。

今回のイベントは、このアイガモロボットの周知と技術交流を目的に開催されており、当日は、九回の改良を重ねた四台の試運転を行い、約三十人の参加者が、簡単な操作で自由に動く「iGAM」に関心を寄せた。

「iGAM塾」有志の会では、昨年実施した、雑草の有無と収穫量の関係を調べる実証研究において、雑草を取らない田んぼが一平方㍍あたり八㌕の収穫で、アイガモロボットと手作業で雑草を取った田んぼは約七十㌕、アイガモ農法を用いた田んぼは約八十㌕の収穫量という結果が出たことから、今後は、バッテリーの持ちの改善とより少ないエネルギーで撹拌することを課題に、実用化に向けて取り組んでいくことにしている。

中村代表は、「地域の農家の高齢化が進み、重労働の草取りが原因で無農薬米を作る人が減ってきている」、「草取りの代替機をつくることで、農家をサポートし、将来は、江草のブランド米をつくることを目標に活動していきたい」と今後の活動について話している。

会場では、田んぼの雑草をかき取る「ゴロ掻き機」のレースや、田んぼの中に隠された四十個のジャガイモを探す「どろんこ宝探し」ゲームなども行われ、参加した親子は、全身を泥まみれにしながら、田んぼでの触れ合いを楽しんだ。

◎北杜市の情報は八ヶ岳ジャーナルまで