八ヶ岳自然散策

ヤマシャクヤク

中国から渡来した「芍薬(しゃくやく)」に葉や蕾が似ていて山地に自生していることから「ヤマシャクヤク」の名前が付きました。

4月〜5月の標高の高い所で咲きます。花びらは5〜7枚で、雄しべや雌しべを抱きかかえるように半開きで丸く咲きます。咲いている期間は3〜4日と短命です。

夏の終わり頃に熟した実がザクロのように裂けて赤と黒の種が現れます。実生から開花まで3、4年かかります。

標高1000㍍の自宅の庭では毎年4月下旬頃に開花します。八ヶ岳周辺で自生している所はあるのですが花期が短いので咲いているところに出会うのはなかなか難しいです。

自生している所ではありませんが、茅野の「つどいの里山野草園」の山の急斜面ではヤマシャクヤクの群生を見ることができます。

(文・写真 西堀博之)